初めての入院、入院したことはあるけど1ヶ月以上の入院は初めて。
ましてや手術や病気でいっぱいいっぱいの状態で、入院前にそんなこと言われてもどうしたらいいのかわからないですよね。
病気以外の心配ごとはなるべく排除して欲しい、私の家族のような経験はして欲しくないと思い、今回は何十回と家族の入院経験で学んだ、入院中の盗難対策をご紹介します。
もうすぐ入院される方、家族が入院する予定がある方は見ておいて損はないですよ!
患者さんに車取られたこともあるくらい
色んな入院でのトラブルに遭遇してきたで
盗難に気を付けたほうがいい病棟の特徴
精神科、産婦人科、小児科、救急、ガン病棟と色んな病院、病棟に家族が入院してきましたが、どこの病院、どこの科が盗難に合いやすいというより、手癖が悪い人がいる病院が1番盗難に合いやすいです。
手癖が悪い人がいるなんて入院してみないとわからないところはありますが、入院前に病棟内を見る機会があれば確認しておきたい部分が3つあります。
- 入院患者の人がティッシュなどの日用品にも名前が書いている
- 貴重品に関する注意喚起のポスターが多い
- 入院前に「盗難が多いので気を付けてください」と言われる
これが全て当てはまる場合は、盗難対策を万全にして入院準備に取り掛かりましょう。
個人的には1.が当てはまる時点で手癖悪い人がいるのはほぼ確実。
【ものがなくなることが多い→対策する→日用品にも油性ペンで名前を書くようになる】という流れです。
最初の1ヶ月は平穏に入院していても、途中で手癖が悪い人が1人でも出てくると、どの大部屋でもみんな名前を書き始めます。
金品の盗難というより、日用品やお菓子をくすねる人がいると思っておいた方がいいです。
入院時に日用品がなくなると院内のコンビニで買うことがほとんどなので、地味に出費がかさむのと毎日物がなくなるのはかなりストレスになります。
入院する病院を変えることもできないので、そういう病院の場合は「入園準備か!」というくらい全部のものに油性ペンで名前を書いておきましょう。
ひどいところだと、使いかけのふりかけさえなくなる事もあります。
私の経験上ですが大学病院よりも、地域の中で1番大きいかな?というくらいの病院の方が入院トラブルが多かったです。
入院中の盗難対策:財布・小物編
財布・小物の盗難対策
- セーフティボックス(金庫)に必ず入れておく
- 最低限の現金しか入れない
- アクセサリーや時計は極力病院に持って行かない
- 補償が充実しているクレジットカードを用意する
セーフティボックスを利用
大部屋でも1人1個セーフティボックス(金庫)が用意されているので、財布やアクセサリーなどの貴重品は必ずセーフティーボックスに入れておきましょう。
セーフティボックスは引き出しくらいの大きさなので、財布や時計、アクセサリーくらいしか入りません。(タブレットは大きさによっては入らない)
アクセサリーや時計は検査ごとに外す必要もあり失くす可能性もあるので極力病院には持ち込まないようにしておきましょう。
財布は普段使っているものではなく、盗まれても大丈夫なように100均の小さめの財布にしておきましょう。
財布なんて用意しなくても、なんならもうジップロックでいいくらいです。
財布の中身を厳選する
財布の中身
- 最低限の現金(1,000円札、100円玉で用意)
- 銀行カード1枚
- クレジットカード1枚
財布の中身は厳選して、財布にいれておく現金は本当に最低限にしておきましょう。
一昔前は病院内にATMもなく、入院となると多めに現金を持って行く必要がありましたが、今時は入院中に現金を多めに持って行っても、盗まれるリスクが高くなるだけです。
セーフティボックスに入れていても、鍵を持っている職員の方が...なんて話もあり、最近はどこの病院も入院代もクレジットカードで支払いが可能で、長期入院時の洗濯物もランドリーサービスがあるところも増え、病院内に必ずコンビニがあるので10年前に比べると入院時に現金が必要になることはほとんどありません。
骨折などで寝たきりで自力で買い物に行けない状態でも、Amazonなどの宅配サービスを利用可能な病院であれば、看護師さん現金を渡して買い物を頼む必要もほとんどありません。
万が一、入院中に現金が盗まれても病院は対応してくれませんが、クレジットカードが盗まれて悪用された場合には、クレジットカード会社が対応してくれる可能があります。
年会費無料のカードだと土日祝はお休みで連絡取れないこともありますが、多少年会費がかかるカードの方が緊急時でもすぐに連絡が取れるので安心です。
入院中の買い物は院内のコンビニを利用、テレビの代わりにタブレットを持ち込み動画サービスを利用するなどして、なるべく現金が必要になる状況を減らしましょう。
入院中の盗難対策:ノートパソコン・タブレット、ゲーム機
PCの盗難対策
- セキュリティワイヤーを付ける
- 心配なら保険に入る
病院なので入院中にパソコンは持って行けないと思っている方もいるかもしれませんが、全然持って行けます。
一応入院前にパソコン持ち込みOKか、病院には確認しておきましょう。
ただ、パソコンは持ち込めるんですがセーフティボックス(金庫)には入らないんです...。
しかも、手術前後は検査、検査の連続でパソコンやゲームを使っている途中に席を立つことが多く、その度にいちいちカバンに入れて、カバンをベッドに鍵をかけるなんてやってられません。(最近はスーツケースの持ち込みを禁止している病院も増えています)
パソコンやタブレットを持ち込み予定であれば、入院前に盗難対策をしっかりして入院に備えましょう。
セキュリティワイヤー
パソコン
入院中パソコンを持ち込む予定の方はUSBポートを利用したセキュリティワイヤーを用意していきましょう。
鍵に3,000円とちょっと高いんですが、ケンジントンロック純正の安心感とケーブルの頑丈さ、鍵部分がコンパクトで邪魔になりません。(パソコンによってはUSBが指しにくくなるかも)
1,500円のものも試しましたが、鍵部分が大きすぎてテーブルに置いたときにガタガタするので結局使い物になりませんでした。
DELLやHPのパソコンはケンジントンスロットではなく、
- DELL:Noble Wedgeスロット
- HP:Nano Saverスロット
の場合があるので、セキュリティーワイヤーを購入する前に自分のパソコンのスロット規格を確認しておきましょう。
盗む気があるのかどうか知りませんが、パソコンというだけで気になるのか触りにくる人もいるので、セキュリティワイヤーは付けておいて損はありません。
パソコンはほとんど触られたことはありませんが、1回だけ検査中に知らない人が入って触っていたことはありました。
ロックをかけているので、中身は当然見られませんでしたが正直気持ち悪かったです。
薄型パソコン
USBポートのない薄型パソコンは、貼り付けタイプのセキュリティワイヤーを用意しておきましょう。
鍵部分を直接USBポートに差し込むものよりは、貼り付けているだけなのでちょっとセキュリティ面に不安がありますが、テープの粘着力もそれなりにあり、抑止力は充実あります。
なにも対策せずにベッドに置いておくよりはよっぱど安心です。
タブレット
安く済ませたい方は貼り付けタイプのセキュリティワイヤーでいいと思いますが、「絶対に盗まれたくない」という方はかなり幅は取りますが、タブレットにしっかりはめ込みができるセキュリティワイヤーにしておきましょう。
展示会や会社の受付、量販店などで使用されているので本当にしっかりしているので、入院だけでなく出先で使いたい方にもピッタリです。(海外旅行にも使える)
ゲーム機
ゲーム機にはUSBポートがないので、貼り付けタイプのセキュリティワイヤー付けてベッドに巻き付けておきましょう。
取り外しできるコントローラーの場合は、面倒ですがコントローラーだけセーフティボックスに入れておいた方がいいかもしれません。
できれば目立つところと、目立たないところの2か所に自分のものとわかるステッカーやお名前シールを貼っておくと安心です。
恥ずかしいかもしれませんが派手なステッカーを付けているとだと、「あのステッカーが貼っているゲーム機は○○さんの」と同室の人や看護師さんに覚えてもらえるのでおすすめです。
何かあったときに自分のものと証明できるよう念のために、入院前にゲーム機本体の写真を撮っておきましょう。
一度、ゲーム機を知らない子どもが部屋から勝手に持っていったことがあったのですが、電池カバーの裏に名前を書いていたのでうちの子のだと証明でき事なきを得ました。
そのときは「個室なので置きっぱなしでも大丈夫だろ」と思っていたのと、5歳と3歳の2人セットで急な入院となり何も対策していなかったのですが、個室にも勝手に入るのか!と衝撃を受けました。
看護師さんに聞いたところ結構よくある話のようで、勝手に持っていった子の親もその場にいてましたが、どうも親が子供に指示していたみたいな...。
その子が退院したときは、他に入院していた子のぬいぐるみやおもちゃがなくなったそうです。
脅すわけではありませんが、病院って本当に色んな人がいるので気を付けてください。
パソコン・タブレット、ゲーム機対応の保険に入る
セキュリティワイヤーだけだと不安という方は、スマホの保険に入っておきましょう。
スマホだけではなく、パソコン、タブレット、ゲーム機など主端末1台+副端末として2台まで、最大3台の端末の補償があります。
スマホだけならapplecareのような保証に入っていることはありますが、パソコンやタブレット、ゲーム機まで保険に入っている方は少ないかと思います。
販売店により購入から3ヵ月以上の動作保証が付帯された端末であれば、中古端末やメーカー補償(applecareなど)に入っていないスマホ端末も補償対象になり、月額700円(1日たった23円)と安く入院中だけでも保険に入っておくと安心です。
しかも、年間最大10万円までであれば何度でも補償。これなら長期入院でも安心です。
セキュリティワイヤーを付けていても、一応取れるのかどうか確認するために勝手に触りにくる輩もいますし、ゲーム機を持っていかれた経験から、入院中は“他人にものを触られることがある”と思うと盗難もですが、壊される心配もあるなということも気になるように。
そこから入院となると何かと不安がいっぱいでしたが、700円で不安が解消されると思うとかなり気が楽になりました。
入院中の盗難対策:日用品、化粧品
日用品の盗難対策
- 油性ペンで名前を書く
- なるべく安いものを持っていく
- ちょっといいものを持っていくなら容器を移してから持っていく
入院中に日用品や化粧品がなくなることは多々あります。
母が精神科に入院していたので、これはもうあきるほど見てきましたし、看護師さんもよくあることなので何か対応してくれることもほとんどありません。
なので、しっかり自衛することが必要になります。
油性ペンで名前を書く
ベタですが、これが一番効果があります。
初めての人はびっくりすると思いますが、お見舞いのお菓子からひどいと使いかけのティッシュやふりかけまで持って行かれます。
最初は母の入院する精神病院の中だけの話なのかと思っていましたが、結構どこの病院、病棟でもありました。
認知症のおばあちゃんとか、そういう癖の人、誰もお見舞いに来てもらえない腹いせになんて人もいました...。
日用品まで名前を書くとなるとたくさんありすぎて面倒なので、一度お名前シールを印刷して一つ一つ貼って行ったことがあるんですが、はがして持って行かれました。きーぃ!
マッキーの太字でデカデカと部屋番号と名前を書いておきましょう。
恥ずかしくなければ赤色のマッキーの方がいいです。目立つからなのかとるのをやめます。
お菓子を頻繫に取られていたときは、お菓子入れの中に硬くて有名なおせんべいを混ぜるようになってからは取られることがなくなりました。(硬すぎて食べられない、食べる音でとったとばれる)
相手も自分が犯人とバレるのは嫌みたいです。(まあだいたい犯人の目星は付くんですけどね)
なるべく安いものを持って行く
日用品でも化粧品でも、持って行くなら1番安いものにしておくのがです。
ちょっとでも良いもの、ブランド品だと狙われます。
もうねびっくりしたのが、二度目の癌で入院中の祖母が塞ぎこんでいたので、祖母の大好きなシャネルの真っ赤な口紅を持っていったときの話です。
口紅だけでも化粧をしているということで気分転換になったのか、私が帰ったあと看護師さんや同室の人に「孫が持ってきてくれたの~」と喜んで見せていたそうですが、その翌日に盗まれてしまったんです。
シャネルの真っ赤な口紅って凄い発色の良い赤なので使っているとすぐわかるので、すぐに犯人も特定でき、向こうのご家族が新しい物を用意してくれましたが、まさか癌病棟でそんなことがあるなんて思いませんでした。
おばあちゃんに「私が金庫に入れてなかったから、せっかく買ってきてくれてたのにごめんね」と言われたときはもう悲しくて悲しくて。
でもこれがきっかけで入院するときは化粧品でも何でも、高いものは持っていっては行けないと学びました。
それからは化粧ポーチは名前を書いたジップロック、化粧品は安価なもの+外観に油性ペンで名前を書くようにしてからは一度も取られたことはありません。
私の祖母みたいにお化粧するのが当たり前の年配の方は、“化粧しない=恥ずかしい”という意識が強くて口紅や眉毛をかくだけでも気分が変わるそうなので、安価なものの中でも発色が良く使いやすいものにしています。
不自然でもない血色の良いくちびるにしてくれるリップスチックと、固めで書きやすいアイブローペンシルのグレイシィ アイブローペンシルは50代~80代の祖母、母の世代の入院メイクにはちょうど化粧品だそうです。
2つ買っても1,500円もしないのでまあ最悪パクられても腹立たないくらいの金額です。
あとブランド物の化粧品とかちょっと良い日用品だと、盗まれなくても「貸して貸して」と言ってくる人が湧いてくるので、それも面倒なので安物を持って行かれることを強くおすすめしています。
貸しても帰ってこなかったり、貸して帰ってきてもゴッソリ減っていたり。
新品の柔軟剤を渡していたはずなのに、1週間後に面会へ行ったら全部なくなっていたので聞いてみたら貸したらこうなったとか...。(入院中、洗剤は1週間に2回くらい)
良いものは違う容器に移して持っていく
シャンプーやトリートメントは美容院で買っているものを使いたい、化粧品はこのブランドのじゃないと肌荒れするという方は絶対にそのまま持って行かないでください。
100均のものでいいので、安っぽい入れ物に移し替えて持っていきましょう。
パッケージが高級、誰でも知ってるブランドだと狙われます。
容器に移し替えて持って行っても、「お風呂上がりいい香りがするから貸して欲しい」という借りぱくおばさんも出現しますが、容器に移しておけば「そんなに量がないから」と断る口実にもなります。
いちいち小分けの容器に移すのが面倒な方は、諦めて安いものを持っていきましょう。
まとめ
入院中の盗難対策を紹介しましたが、ざっくりまとめると
セキュリティワイヤーや油性ペンで名前を書いておくにはやり過ぎに思うかもしれませんが、抑止力にもなり、“この人は入院慣れしている”というアピールにもなります。
1週間くらいの短期入院だと正直ここまでする必要もないかもしれませんが、長期入院なら絶対にしておいた方がいいです。
何十回と家族の入院経験を体験していますが、何事もなく平穏に入院できたことももちろんありましたが、残念ながら半分は入院中に今回紹介したようなトラブルがあったことも事実です。
記事冒頭で紹介したような車乗っ取られ事件のようなぶっとび事件は精神病院でしかありませんでしたが、日用品や小物がなくなるというトラブルは普通の病院の方が多かったです。
精神病院はそれだけ病院側も厳しくチェックしていたり、対策がされているので普通のトラブルは少なかったです。普通のは。
気になって1回、病院勤務の友人に聞いてみたところ「普通の病院だと、救急搬送されてきた身元不明の方とかも入院してるからトラブルは起きやすいよ~」とのことでした。まあなんか納得の答えでした。
ただでさえ入院でストレスを感じているのに、日用品でも毎日何かがなくなるというのはかなりストレスになるので、対策してから入院する方が家族のためにも自分のためにもなります。
こっちも仕事や家事の間に面会へ行くだけでもいっぱいいっぱいなのに、毎日「○○がなくなった!とられた!」と電話がくるのは、結構しんどいです。
仕事でパソコンを持ち込み予定の方、暇つぶしにゲーム機を持って行かれる予定の方は、入院期間だけでも電子機器用の保険に加入しておくと安心です。
万が一、盗まれることや壊されることを考えたら、月額900円なので入っておく方が病気以外の無駄な不安が減るのでおすすめです。
短期入院、初めての入院で何を用意したらいいのか、どこで買い揃えたらいいかわからないという方はこちらの記事を参考にしてください。